【帰ってきた】ガチ議論
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学会なんかいらない(2)

ツイッターまとめ
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学会なんかいらない!」にコメントを投稿していただいた方、有難うございました。

学会、集会が多すぎると言うのは、誰もが感じていることのようで、戴いた全てのコメントはその点に関しては一致していました。
「インターネットが発達した現在、これからの学会は、face to faceで話し合う場としての価値を高める事が重要」(sawaさん、nakajimaさん)のは確かでしょう。それには、学会の仕組みをうまく変えて行く必要があります。IT化でそれができるのかどうか。今年の分生でも、IT化をさらに進めますが、それで済むのかどうかはちょっと解りません。でも、できるだけやってみます。

学会が増えてしまう要因としては、
「科学予算の評価基準の一つに、国際会議や**シンポジウム開催を年に1回以上開く等が大きなウェートを占めている以上、大先生方は新しい会議をつぎつぎに開催せざるをえず」(kawashimaさん)
と言うのが、多くの人が思っていることだと思います。
しかし、文科省の斎藤さんから、
「科学的成果を度外視して、シンポジウム、国際会議の回数を評価基準にするような考えは役所にも無いと思います。そもそも国のプロジェクトでも選考委員は研究者ですし、研究者側でしっかりした評価基準とそれに基づく説明が出来れば、研究にプラスにならない会議で評価され、予算が決まることは無いはず。選考にあたる科学者自身によって改善可能だと思います。
一方、社会への発信が足りないとはよく批判されることですので、一般向けの公開講座やwebでの情報提供は必要だと思います。ただこちらも常に研究者自身がやらないといけないとは思いません。」
という明確な回答をいただきました。
みなさん、よく覚えておいてください。無理に国際学会を開いたりしても、意味の無いニュースレターを発行しても、そんなことは役所側は評価する考えは無い、のです。科学者が、自分自身の手で自分の首を締めないようにしたいです。

また、「学会が権威の醸成に使われている」(MYAMAGATAさん)「上の方で話し合って合併してほしい」(masuiさん)という意見もありました。確かにその通りで、しかもそれは本来、科学者の心がけ、行動次第でなんとかなるはずの事です。ただ、それをリーダーシップをとってやる人がいません。というか、科学者は良くも悪くも個人商店として活動しているので、そういう立場の人がいませんね。このあたりが、一番問題なのかもしれません。

2013年 分子生物学会年会長 近藤滋

(この意見は筆者が所属する組織の意見を反映しているものではありません)

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“学会なんかいらない(2)” への7件のフィードバック

  1. masui より:

    近藤先生まとめありがとうございます。私の意見は正確には、上の方で「公開で」討論するなど、まず学会内で自主的な議論があるべき、です。上の方で勝手に決めるのは賛成しません。「科学者は良くも悪くも個人商店~そういう立場の人がいない」ということですが、では欧米の場合はどうやっているのでしょうか?

  2. Hisatsugu KOSHIMIZU より:

    近藤先生、中島さん、

    >>当該の部分を
    >>「インターネットが発達した現在、これからの学会は、face to faceで話し合う場としての価値を高める事が重要」
    >>と変えようと思いますが、これでよろしいですか?

    >はい、それなら100%同意です。ありがとうございます。

    本文の当該部分をそのように改めました。ご確認ください。

  3. >「インターネットが発達した現在、これからの学会は、face to faceで話し合う場としての価値を高める事が重要」

    はい、それなら100%同意です。ありがとうございます。

  4. 近藤滋 より:

    >Nakajimaさん

    失礼しました。ちょっと短くしようとしすぎました。

    当該の部分を
    「インターネットが発達した現在、これからの学会は、face to faceで話し合う場としての価値を高める事が重要」

    と変えようと思いますが、これでよろしいですか?

  5. >「インターネットが発達した現在、情報交換という点に関しては、学会の存在意義はなく、
    >これからはface to faceで話し合う場として存在していくしかない」
    >(sawaさん、nakajimaさん)

    以上、私が言ったように書かれていますが、「情報交換という点に関しては、学会の存在意義はなく」という部分は私の意見とは異なります。

    インターネットが発達したでさえも、Face to faceの知識の共有がある学会の存在意義は依然として重要です。前スレの私の発言をもう一度よくご確認下されば幸いです。

    情報交換の後、個々人にそれが「知識」として宿るチャンスはFace to Faceのほうが効率が良いと思います。インターネットで文字を読むのと学会での実際の会話では意味が違います。

    ポイントは、「情報」と「知識」の違いです。これを念頭に置いて議論を進めると良いかと思います。後でこれについてまた解説させてください。

  6. 「成果報告書の中に、そのような項目があれば、やらざるを得ない。」ということについてです。
    文科省の斉藤さんが「研究者側でしっかりした評価基準とそれに基づく説明が出来れば、研究にプラスにならない会議で評価され、予算が決まることは無いはず。」とおっしゃっていますが、これはたいへんごもっともなお話かと感じます。研究者コミュニティの側で、成果の評価をどうするのが理想的なのか、ということについて議論し、意見をまとめ、あげていく必要があるのですが、そういった活動が弱いです。それが成果報告書のフォームの現状につながっているということでしょう。成果報告書のフォームがどのように作成されているのかよく存じてませんが、現状では、新学術などの科研費関連については、学術システムセンター http://www.jsps.go.jp/j-center/04_meibo_h16.html のようなところが議論して反映させているということではないでしょうか。おそらく、学術システムセンターのようなところが、研究者コミュニティのまとめて成果の評価の方法を考え、それをフォームに反映させるという役割を担っているということでしょう。ただ、このセンターがそのような機能をきちんと果たせているかどうかは大いに疑問です。今回、「学会・集会多すぎ」というような現場の声が明確に存在することがわかったわけですが、このセンターはそれを把握できていない、ということですね(あるいは把握はしているが対策はとくに講じていない)。このあたり、センターの中の先生(例えば小安先生とか?!)にお話を伺ってみたいところですね。

  7. 近藤滋 より:

    セルフ突っ込みです。

    「国際会議の回数を評価基準にするような考えは役所にも無いとおもいます。
    社会への発信は常に研究者自身がやらないといけないとは思いません。」

    と言われたところで、

    「成果報告書の中に、そのような項目があれば、やらざるを得ない。何らかの具体的な意思表示が無ければ、改善は不可能。」

    と言うのが研究者サイドの反応だろうと思います。

    なんとか、なりませんでしょうか?>役所サイド

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